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編集チームより
歯科衛生士として働く女性のための理想の組織を目指す徳治会。なぜそのような組織づくりに至ったのか、理事長である吉永氏にインタビューをしました。
引用元:医療法人社団 徳治会採用ページ https://recruit.tokuji-kai.or.jp/
医療法人社団徳治会は熊本にある歯科医院グループです。「自らと周りへの貢献」という企業理念をもとに、すべてのパートナー(スタッフ)にとって働きやすい環境・体制づくりを徹底しています。
インタビュアー
徳治会は一般的な歯科医院というよりも、企業のような体制を取られているかと思います。そのような組織体系を築くきっかけ・経緯をお伺いできますでしょうか。
吉永氏
元々私は大学の口腔外科に勤務していました。麻酔科へ出向し全身麻酔なども経験しました。そうして働いている内に肝臓を悪くしてしまいまして。全身麻酔は肝臓に悪いため、そのまま続けていくのが難しく、地元である熊本で歯科医院を開業することになりました。
ただ、通常の歯科治療と顎の骨切りやがん手術が中心となる口腔外科とでは、必要とされる知識・技術が異なります。診療をしながら歯科治療を学ぶため、熊本と東京を往復する日々でした。そんな毎日を続けていましたら、肝臓の状態が悪化してしまい、入院をすることになってしまったんです。それが31歳のときでした。入院先で妻から「あなたがいなくなってしまったら、私たち家族はどうやって生活すればいいのか」と言われ。すごく反省しましたね。そして万が一にも私がいなくなったとしても給料が出る組織を作らなければならないと心に誓ったのが、現在の徳治会を築いた経緯です。
インタビュアー
ご自身がいなくても、というのは大きな決意ですね。
吉永氏
そうですね。同時に歯科衛生士のベテランが増えないという歯科業界の問題にも気づきました。他の歯科医院の歯科衛生士は比較的若い年代の方が多いです。看護師の場合は50代60代の方が現役で働いていらっしゃる。その理由を何故か考えたとき行き着いたのが「産休・育休がない」という点です。組織が小さいため制度として根付いていないため、産休後に帰ってこられる場所がない。パートなどでも仕事が見つからないという状況がありました。
だったら仕事をつくり、安心して産休・育休を取得できるような歯科医院をつくろうと考えました。現在、徳治会で働いている歯科衛生士は10年ほど勤務していたとしても「中堅」とはいえません。それくらいみなさん長く働いてくださっています。
最初は6名でスタートした徳治会ですが、現在は100名以上のパートナー(社員)が所属しています。たとえ倒れても給料が出る、どんな状況であっても働きやすいと感じる組織にするには、300名くらいは必要だと思っています。
インタビュアー
「自らと周りへの貢献」という企業理念を掲げた経緯をお伺いできますでしょうか。
吉永氏
開業して8年目くらいのとき、個人病院から医療法人に変更することとなり、企業理念が必要になり、その際に掲げたのが「自らと周りへの貢献」という言葉です。
私には家業である精肉店を継ぎ、県内で十数店舗を展開している兄がいます。その精肉店の経営者層会議にオブザーバーとして参加することがありました。熊本市内は激戦区のため大きな赤字が出ていたのですが、兄はずっとニコニコと笑っていて。それが衝撃的でした。当時は1日に100人ほどの患者様を1人で診療するような毎日。収入という面で考えれば黒字状態が続いていましたが、それでも不安でたまりませんでした。朝出勤したらスタッフの辞表が置いてあったことも経験しました。「明日、患者様が誰も来院しなかったらどうしよう」と悩むこともありました。
インタビュアー
思い悩み続ける毎日はつらいですね。
吉永氏
辛いですし、このままじゃ続かないと感じました。どうしてこんなにも兄と自分が違うのか。それがわからず、経営コンサルタントへ指導をしてほしいと頼ったところ、「なにを指導してほしいのか」と逆に聞かれてしまいました。「今日稼いだ利益が5年後、10年後にどう繋がるのか。それが見えていないから不安で仕方がないんだろう」と。兄は赤字続きであっても将来のことを見据えて、しっかりとマイルストーンを設定していました。例えば今月50万円赤字であっても先月に比べて率が減っているから、経営の方針としては間違っていないとわかっていたんです。
そして経営コンサルタントから「将来的にどういう歯科医院にしたいのか」を考えるように言われ、たどり着いたのが「歯科衛生士がずっと働き続けられる組織」という答えでした。その将来に向かうためには医療法人にする必要がある。その時に組織の名前として選んだのが孔子の「徳をもって治める」という言葉に由来する「徳治会」です。 その上で経営理念を考えたとき、我々のような凡人がいい人間、つまり「利他的」であるためには、まず「利己的」であることを伝えたいと感じました。自らに貢献できない人間は周りにも貢献できません。
インタビュアー
利己的というと、一瞬自分勝手のように思えますが。
吉永氏
スタッフ自身が一般の方よりも幸せであるからこそ、そこに優しさが生まれます。人間性を磨く、倫理観を磨く、医療技術を磨くことで、はじめて患者様に貢献できる。結果として生まれたのが「自らと周りへの貢献」という言葉です。「自ら」が先に来ていることが重要なんです。
もちろん、私自身も「自らと周りへの貢献」を止めることはできません。私が最も成長していかなければ、組織は成長しないと考えています。自分の経験だけでは賄えない部分は、すべて過去の歴史から学ぶようにしています。人間は歴史の中で失敗を繰り返し、そして成功を見出してきました。その過去の知恵と新しい知識を取り込み続けることで、自分への、そして組織への貢献をし続けたいと思います。
インタビュアー
歯科衛生士として働く女性にとっての「理想の歯科医院」とは、どのようなものだとお考えでしょうか。
吉永氏
男って身勝手な生き物なんですよ。今では多少改善されたかもしれませんが、私たちの頃なんて父親はまったく育児に参加していませんでした。現在でもやはり育児の中心に女性がいますし、母親の優しさというものは子どもが巣立つまでの成長に必要不可欠なものだと思っています。日本の将来のために、女性の子育てへの参加はやはり重要なんです。
独身時代から結婚し、子育てをし、子どもが独り立ちして、親の介護をし、そしてまた夫婦2人の状態になる。女性はライフステージごとに状況がガラッと変わります。よく「十人十色」とは言いますが、女性の場合はさらにそのライフステージに合わせて求めるものが変わっていく。だから私は「十人百色」だと思っています。そのあらゆる環境、あらゆる状況、あらゆる目標の「百色」を受け入れる職場づくりこそが、「理想の歯科医院」なのだと。子育ての時に本を読め、学会へ行けと言っても無理なものは無理です。そもそも「私は勉強したくない」というのだって、いいんです。その人の能力や人間性に合わせて仕事を提供できればいい。
インタビュアー
本当に、どんな方でも受け入れていきたいという。
吉永氏
もちろんです。徳治会では現在、キャリアアドバイスと人事評価に力を入れています。これは単純に組織の物差しでその人を「評価」するためのものではなく、その人の目指すものと組織の求めるもの方向性にずれがないかの確認の機会です。そのスタッフが「今」必要なことは何かを明確にアドバイスすることで、本人にとっても組織にとっても成長のチャンスが生まれます。
徳治会では年3回昇給のチャンスがあります。「十人百色」に合わせた目標を達成することでしっかりと昇給してもらえることも、理想の組織である証明だと考えています。今後の徳治会の成長のためには、このアドバイスができる中間層を強化していく必要があります。この中間層が育ち、厚くなることで、よりよい組織が形成されていくでしょう。
いまもしも働く環境、そして自分自身の将来に思い悩む歯科衛生士の方がいましたら、ぜひ徳治会の門を叩いてほしいです。我々と共に、あなたが理想とする歯科医院をつくってみませんか。
引用元:医療法人社団 徳治会採用ページ https://recruit.tokuji-kai.or.jp/
医療法人社団徳治会は熊本にある歯科医院グループです。「自らと周りへの貢献」という企業理念をもとに、すべてのパートナー(所属スタッフ)にとって働きやすい環境・体制づくりを徹底しています。